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「情報収集後でもフランチャイズ加盟に9割超が躊躇」【news #4】

「情報収集後でもフランチャイズ加盟に9割超が躊躇」

(この記事は2021年5月25日に作成されたものです。)

Webメディア「キャククル(https://www.shopowner-support.net/)」を運用する全研本社株式会社が、コロナ禍でフランチャイズを検討している会社員111名を対象に実態調査を実施したとして、2021年5月24日に、その結果を公表しました。

https://www.shopowner-support.net/attracting_customers/btob/franchise/survey-release/

その記事によると、

「Q6.資料請求や説明会、展示会で話を聞いた後でもフランチャイズ加盟に躊躇うことはあると思いますか。」(n=111)と質問したところ、「かなりあると思う」が36.9%、「ややあると思う」が58.6%という回答となりました。

全研本社株式会社「情報収集後でもフランチャイズ加盟に9割超が躊躇 〜加盟検討者に信頼してもらえる情報発信が必須〜」(2021年5月24日)

とのことで、まさにタイトルどおり、「情報収集後でもフランチャイズ加盟に9割超が躊躇」という状況のようです。

他方で、

「Q4.フランチャイズ加盟検討の際、あなたはどのようなフランチャイザーなら信用できますか(複数回答)」(n=111)と質問したところ、「フランチャイザーに支払う金額が適正かどうか」が58.6%、「過不足のない情報提示があること」が55.9%、「安定した収益が得られそうか」が55.9%という回答となりました。

全研本社株式会社「情報収集後でもフランチャイズ加盟に9割超が躊躇 〜加盟検討者に信頼してもらえる情報発信が必須〜」(2021年5月24日)

とのことで、「フランチャイザーに支払う金額が適正かどうか」がフランチャイザーを信用する重要な要素となっているようです。

「フランチャイザーに支払う金額が適正かどうか」を判断するために必要な情報は、どのように提供されるのでしょうか。

「加盟に際し徴収する加盟金、保証金その他の金銭に関する事項」

中小小売商業振興法11条1項の「特定連鎖化事業」に該当するフランチャイズ事業を展開している本部は、加盟者に対し、法定開示書面の交付とその説明を行わなければなりません。

法定開示書面の記載事項として、「加盟に際し徴収する加盟金、保証金その他の金銭に関する事項」があり、具体的には、以下の事項を記載する必要があります。

  1. 徴収する金銭の額又は算定方法
  2. 加盟金、保証金、備品代その他の徴収する金銭の性質
  3. 徴収の時期
  4. 徴収の方法
  5. 当該金銭の返還の有無及びその条件

したがって、加盟希望者は、中小小売商業振興法11条1項の「特定連鎖化事業」に該当するフランチャイズ事業を展開している本部であれば、法定開示書面の情報を踏まえて、「フランチャイザーに支払う金額が適正かどうか」を判断することになります。

他方で、中小小売商業振興法11条1項の「特定連鎖化事業」に該当しないフランチャイズ事業を展開している本部であれば、これらの情報の全部を開示する中小小売商業振興法上の義務は負いませんが、加盟希望者としては、これらのうち、開示がないものがあれば、任意にその開示を求めていくのがよいのではないかと思います。

雑感

当然のことではありますが、「フランチャイザーに支払う金額が適正かどうか」の評価については、加盟者において判断しなければなりません。

しかし、他社の情報等までは提供されませんので、加盟希望者は、自ら情報を収集し、収集した情報を的確に分析、検討しなければなりません。対象となるフランチャイズ事情の知識、経験を有する加盟希望者であれば格別、そうではない加盟希望者には、この判断は難しく、フランチャイズ契約締結後に紛争となる例も少なくありません。

本部においてこの問題を上手く解決できればよいですが、そうではない場合は、既存の加盟者に複数店舗の経営を打診する、といった流れになり、加盟希望者の数は減り、既存加盟者の規模が大きくなる、といった流れになるのではないかと、思いました。